JNR・JR
A列車で行こう(三角線)
熊本駅 - 三角駅間を鹿児島本線・三角線(あまくさみすみ線)経由で運転している臨時特急列車で
熊本市と天草諸島を結ぶルートの一角を形成する観光列車として2011年10月8日に運行を開始し
三角駅で最寄りの三角港と下島にある本渡港を結ぶ定期航路「天草宝島ライン」と接続している。
列車名の頭文字である「A」は、「南蛮文化が渡来した天草をモチーフに、ヨーロッパをイメージ
した大人の旅を演出」というコンセプトから、大人 (Adult) や天草 (Amakusa) の頭文字から取
られた。土曜・休日および長期休暇期間中の毎日、熊本駅 - 三角駅間に1日3往復が運行されている。
2両編成のため車掌は乗務せず、車内改札は客室乗務員が行うワンマン運転が実施されている。
車両は、熊本車両センター所属のキハ185系気動車2両(キハ185-4・キハ185-1012)を改造し
専用車両としている。「16世紀大航海時代のヨーロッパ文化」と「古き良き“あまくさ”」をテーマ
にしたというデザインで黒とゴールドのツートンカラー、車内は教会などをイメージしたというカウ
ンターバーやステンドガラスで彩られる。 (車両デザインは水戸岡鋭治 氏が担当)
「A列車で行こう」乗車記!
エキゾチックな雰囲気が醸し出される
黒と金色の車体。16世紀の天草に伝わ
った南蛮文化をテーマにデザインされ
た車体とエンブレムが魅力。
いざ~ 三角駅に向かって出発進行!
1号車にはソファーやベンチ
のほか、カウンター形式のバ
ー「A-TRAIN BAR」が設け
られており定員は28人。
車内は白を基調とした落ち着
いた内装で、 座席も南蛮文化
を想像させる豪華な模様があ
しらわれており、リクライニ
ングシートで木製テーブルが
前のテーブルについている。
「A-TRAIN BAR」
のおしゃれなバーカ
ウンター!
列車の中とは思えな
い本格的なバーカウ
ンターで、くつろい
だ大人の時間が楽し
める。
バーカウンターには
ハイボールサーバー
を備え、地元のデコ
ポンをアレンジした
ハイボールを楽しめ
ます。
飲みすぎに注意しま
しょうね!!!
車内での演出として、BGMに向谷実アレンジによるジャズのスタンダードナンバー「A列車で行こう」などが
用いられている!
また、バーカウンターの片隅には休憩もできるソファーがあり、ハイボールを片手にソファーでゆっくりできます。
1号車を出て2号車に向かう通路には
お手洗い、トイレがあります。
2号車には、2人掛けリクライニング
シートを配置した明るい雰囲気が漂
う普通車指定席40席。
その内の4人用セミコンパートメント
席が4区画設置、中央に大型テーブル
があり、家族・グループ旅行で利用す
るのに最適! (右下)
≪ 網田駅 ≫
木造の駅舎本屋は熊本
県内最古の駅舎であり
国の登録有形文化財に
登録されている。
駅本屋内では、地元NPO
法人網田倶楽部が運営する
「網田レトロ館」で準常備
近距離乗車券を手売りする
簡易委託駅となっている。
網田レトロ館は土休日の昼
に「カフェ*レトロ館」と
しても営業している。
相対式ホーム2面2線を有
し、互いのホームは構内
踏切で連絡している。
「A列車で行こう」は
この駅で約10分の停車。
客室乗務員が「マリンベ
ル」で発車時刻を知らせ
る! (下)
≪ 網田 ~ 赤瀬 ≫
雲仙普賢岳と海をバックに走る!
特急「A列車で行こう」
SEA SIDE LINER
キハ220-209 + キハ220₋206 (左下)
キハ147₋105・106 (右下)
≪ 赤瀬 駅 ≫
海際の山中にあり、駅まで海
沿いの国道57号から急な坂道
を登らねばならない。
かつて近隣の赤瀬海水浴場が
賑わっていた頃は、夏季の乗
降客は多かったが、現在は年
間を通して利用者は少ない。
三角方面に向かう赤瀬トンネルの
出口がすぐそこまで迫り、力強い
九州の太陽に照らされてのびのび
育った緑が自由気ままに線路や駅
の周辺を囲みます。
若干湿気を帯びたその空気は南国
そのもので、ゆるくカーブしたホ
ームもどこか雰囲気があり、海を
連想する三角線とは一線を画すム
ードを持つ秘境駅です。
≪三角駅≫
三角線の終着駅。天草
観光の玄関口でもあり
列車が到着すると、ホ
ームはどっと賑わう!
十字架がかわいらしい
駅舎は、観光特急列車
「A列車で行こう」運行
開始に伴いリニューア
ルされた。