私鉄ローカル線
江ノ島電鉄
古都鎌倉から湘南の街を抜けて、藤沢に至る約10Km、15駅のローカル路線です。開業
は1902年(明治35年)、藤沢～片瀬(現・江ノ島）の運転で順次延長し、明治43年、極楽
寺トンネルや鎌倉駅立体交差の難工事の末に全線開通しました。その後、昭和13年に東横
電鉄(現・東急)の傘下に入り、昭和28年には江ノ島～藤沢間で小田急の傘下に変遷、江ノ
島開発の先駆けとして発展した。しかし、時代はモータリゼーションの時代を迎え、赤字
続きの経営で路線の廃止を検討するようになりましたが、その後の慢性的な沿線道路の渋
滞や昭和51年のテレビドラマ『俺たちの朝』のロケ地となり頻繁に登場する江ノ電にもス
ポットが当たり一転、人気路線となった。昭和56年に社名を「江ノ島電鉄」に改め、現在、
空前の鎌倉ブーム、江ノ島人気は不動のものとなり、なくてはならない鎌倉湘南の重要な
足となっています。
電車は、単線区間を鎌倉湘南の風を切りながら進み、湘南の海沿いや狭い車道の併用軌道、
そして民家の軒先をかすめる区間など、変化に富んだ区間を時速15Km前後でゆっくりと
走ります。今回、アジサイの季節に訪れ、外国人観光客を含め大変賑わっていました。
長谷～極楽寺 ≪ 御霊神社前にて ≫
※御霊神社（ごりょうじんじゃ）
もとは関東平氏五家の始祖、すなわち鎌倉氏・梶原氏・村岡氏・長尾氏・大庭氏の5氏の霊を祀った神社であったと
され、五霊から転じて御霊神社と通称されるようになった。
鎌倉行き！
” 20形 21＋61 ”
”1500形”（左）
”500 形” （中）
”1500形”（右）
藤沢行き！
” 300形 305+355 ”
現役最長老で、1960(昭和35)年デビュー。最後の一編
成となり305号が藤沢側、355号が鎌倉側に編成され、
今では貴重な木張りの床と上段が四隅の丸い長方形、下
段が引き上げ式の一枚窓になっている「バス窓」が特徴
の人気車両です。また、唯一の江ノ電カラー(淡緑とク
リーム色の在来標準色)としても現役です。
嵐電号 ” 1000形 1002＋1052 ”
江ノ電と嵐電は2009年10月14日、姉妹提携を締結。
「姉妹提携号」として、江ノ電は嵐電の車両に似せた塗
装の「嵐電号」を、嵐電は江ノ電の車両の塗装に似せた
「江ノ電号」をそれぞれ走らせている。2014年の姉妹
提携5周年に「嵐電号」の車両塗装を京紫色に変更した。
※ 京紫色は嵐電の車両塗装の一つで、保有車両のほぼ
半分が京紫色で塗られている。
” 10形 10＋50 ”
江ノ電開業95周年を記念して1997年(平成9年)、東急
車輛で2両編成1本(10-50）が製造された。 観光客を
意識してオリエント急行を思わせるレトロ調デザインを
採用、ブルーとクリームの2色に、イエローとホワイト
の装飾帯を配した車体色が非常に特徴的な車両である。
また、旧500形以来の両開き扉を採用、先細り状の形状
の先頭部、腰部の丸形一灯式前照灯や、江ノ電初のシン
グルアームパンタグラフが採用された。
” 2000形 2001＋2051 ”（右）
” 1100形 1101＋1151 ”（左）
≪ 御霊神社の鳥居前にて ≫
” 1500形 1501+1551 ”（左）
” 20形 21＋61 ”（右）
≪ 御霊神社前踏切にて ≫
” 1500形 1502+1552 ”（左）
” 10形 10+50 ”（右）
長谷～極楽寺
≪ 極楽洞にて ≫
極楽寺駅手前の「極楽洞」
トンネルを通過する！
” 300形 305＋355 ”
” 10形 10＋50 ” ” 20形 22+62 ” ” 1500形 1501＋1551 ”
嵐電号 ” 1000形 1002＋1052 ”（右）
” 2000形 2003＋2053 ”（左）
極楽寺（左）
本尊は釈迦如来。開基（創立者）は北条重時。1970年代
に極楽寺駅付近がテレビドラマ『俺たちの朝』のロケ地と
なったため、観光客が急増し「極楽寺族」と評された。
極楽駅停車中の ” 500形 501＋551 ”（右）
2006年(平成18年)に登場した最新形⾞両で、江ノ電では初めてのオールステンレス
車体やVVVFインバーターの採⽤による省エネルギー設計となり、環境に優しい⾞両
です。車体は旧500形のイメージを継承し、⾞内に液晶ディスプレイを装備、沿線名
所の映像も放映しています。
稲村ケ崎～七里ヶ浜
≪ 鎌倉プリンス前踏切にて ≫
七里ヶ浜をバックに走る！
現役最長老！ ” 300形 305＋355 ”
”2000形2003＋2053”(左)
” 500形 501＋551 ”（右）
七里ガ浜高校生の下校で満員！ 七里ヶ浜駅
” 1100形 1101＋1151 ”
江ノ島をバックに急カーブ
を曲がる！
” 1500形 1502+1552 ”
” 20形 21＋61 ”（左）
稲村ケ崎駅（右）
サザンオールスターズの歌をモチーフにした映画
「稲村ジェーン」の舞台で有名。
稲村ケ崎～七里ヶ浜
” 300形 305＋355 ” （左）
” 1000形 1002＋1052 ”（右）
” 2000形 2003＋2053 ”
沿線景色を楽しめるよう全面窓を大型化、また運転席背後にクロスシートを備え、
展望席として湘南の景色が楽しめます。前部の行先表示盤は、季節ごとに絵柄が
変わる凝った仕様となっています。独自のコンセプトとスマートな外観から「グ
ッドデザイン賞」を受賞しました。
” 1100形 1101＋1151 ”
1981年、江ノ電初の冷房車として登場。2012年から「スキップえのんくん号」
として、えのんくん（江ノ電のキャラクター）や鎌倉・江ノ島の風物が描かれた
ラッピング電車を運転。2017年1月7日を最後に、検査入場し標準塗装に戻され
「スキップえのんくん号」は運行を終えた。
” 10形 10＋50 ”
七里ヶ浜～鎌倉高校前
” 20形 22+62 ”（右）
” 1000形 1001＋1051 ”（左）
江ノ電の近代化に貢献した1000形車両
は鉄道友の会から、地方私鉄として初め
て「ブルーリボン賞」を受賞した。
峰ヶ原信号所（上下線の交換信号所）
”1500形1501＋1551 ・ 1100形1101＋1151”(右)
”10形 10＋50 ・ 1000形1002＋1052”(左)
≪ 鎌倉高校駅前踏切にて ≫
通称「日坂」はメディアで何度も紹介され、連日カメラを向けたファン(特に外国人)
で賑わいます。
” 1000形 1001＋1051 ”
” 1100形 1101＋1151 ”（左）
” 2000形 2003＋2053 ”（右）
≪ 鎌倉高校前駅 ≫
駅のホームでは、目の前に海
が広がり「関東の駅100選」
にも選ばれています。
” 300形 305＋355 ”
” 500形 502＋552 ”（右）
嵐電号 ” 1000形 1002＋1052 ”（左）
” 1500形 1502＋1552 ”
外観上は1200形と同じで、江ノ電で初めて「カルダン
駆動」を導入した車両で、独自のモーターの動力伝達を
継ぎ手で伝える工夫により、走行音の抑制や乗り心地の
向上を実現しています。
” 2000形 2001＋2051 ”
腰越～江ノ島
480ｍの併用軌道で、腰越駅を出た電車はいきなり商店街
のど真ん中、道路上に躍り出ます。開業時は軌道法に基づき
「路面電車」でしたが、その後、地方鉄道法に変更された。
≪ 腰越駅にて ≫ ” 1500形 1501＋1551 ”（左）
” 2000形 2003＋2053 ”（右）
” 20形 22＋62 ”
※ 20形
開業100周年記念として平成14年に製造された車両で、外観は10形をベースにして
いますが、レトロ調デザインの簡素化が見受けられます。インテリアはドアチャイム
や電光表示器など、バリアフリーに配慮した設備で、他にも密着連結器＋電気連結器
が可能な連結器の登場など、後の江ノ電車輛に大きな影響を与えた。
” 2000形 2002＋2052 ”（左）
” 10形 10＋50 ”（右）
≪ 龍口寺前交差点にて ≫
” 1500形 1501＋1551 ”（左）
” 500形 501＋551 ”（右）
” 1100形 1101＋1151 ”（左）
” 1500形 1502＋1552 ”（右）
≪ 江ノ島駅 ≫
江ノ電本社が隣接する江ノ電の中心駅で、開業当初は片瀬
駅という駅名で終着駅でした。昭和4年に江ノ島駅となり、
江ノ島に行く観光客の乗降でいつも賑わっています。
※ とまり木
改札口を出た駅売店のそばに、ステンレス製のポールに
止まり木している8羽のスズメたち。今やすっかり有名
になった「江ノ電の着せ替えスズメ」です。
江ノ電もなか・「扇屋」
江ノ電からお店に寄贈された600形運転台を使って製造販売。
名物、江ノ電もなかは5種類の江ノ電が描かれた5種類の味が楽しめます。
鎌倉高校前～腰越
国道134号線と並走、海風の浸食された岩場を
なめるように走る。
” 500形 501＋551 ”（左）
” 1500形 1501＋1551 ”（右）
” 20形 22＋62 ”（左）
腰越しらすや ”シラスづくし定食”（右）
生しらすと言えば湘南腰越。その日に獲れる新鮮な
しらす料理の美味しさを十分に堪能できます。
≪ 満福寺前踏切にて ≫
満福寺の観音様の笑顔が素敵です。
毎日の無事を祈ってくれてます！
” 500形 501＋551 ”（左）
” 1500形 1502＋1552 ”（右）
” 20形 21＋61 ” ” 10形 10＋50 ” ”1000形 1001＋1051”
お地蔵さん こんにちわ！
赤い前掛けが江ノ電カラーとよく似合う！
” 2000形 2001＋2051 ”(左）
狭い民家の路地裏を走り抜ける！
” 20形 21＋61 ”（右）
甘味処「無心庵」 （左）
江ノ電の線路脇に佇む築100年近い古民家を利用した
お店。和田塚駅藤沢側下車、改札を出ないで線路を跨
いでお店に入ります！ ” 2000形 2003＋2053 ”
鎌倉駅〔JR・江ノ電〕（右）
≪藤沢駅にて≫
最終電車！江ノ島行き （左）
鎌倉行きの到着を待つ！（右）
” 10形 10＋50 ”
江ノ電の大切なマスコット！「無事カエル」（左）
車輛止めの上に列車の安全運行を祈願して、江ノ電名物
「無事カエル」が鎮座しています。〔鎌倉駅にもいます〕
鎌倉駅に向かう！ ” 300形 305＋355 ”（右）
≪ 江ノ電車内にて ≫
併用軌道を抜け
鎌倉へ向かう女性運転士！
鎌倉高校前駅に到着！（左）
「極楽洞」トンネルを潜る！
長谷駅側（中）
極楽駅側（右）
