私鉄ローカル線
北 条 鉄 道
小野市の粟生駅から加西市の北条町駅まで13.6kmを22分で結ぶ、全線単線で非電化路線、ワン
マン運行のローカル線。加西市・兵庫県などが出資する形で、国鉄北条線を1985(昭和60)年に第
三セクターに転換された。
8駅のうち3つの駅舎が国登録有形文化財に指定され、北条町駅以外はすべて無人駅でレトロな雰囲
気を楽しむことができる。
社員や駅長の公募やグッズの販売などで経営改善に努めるこの鉄道は、全国で初めて車両の燃料に
食用廃油をテスト導入した鉄道でもある。
また、イベント列車として、毎年1月にはおでん列車、夏休み時期にはかぶと虫列車、8月にはビー
ル列車、クリスマスシーズンにはサンタ列車を運行、12月にはイルミネーション見学列車も運行さ
れる。
他に、ユニークなものとしては「ステーションマスター制度」があり、公募により駅長を募集、
個人により駅舎の運営、管理およびイベントを行うものです。
≪ 網引駅 ≫
現駅舎は昭和59年に焼失した駅舎
を平成25年に再建されたもの。
駅前には大きなイチョウの木があり
秋には銀杏、黄色く染まった大木を
見物に訪れる。平成30年9月4日
に景観形成重要樹木に指定された。
駅を発車する!
フラワ2000-3号
北条町行き
駅舎内ではボランティア
駅長が『切り絵教室』を
毎月2回開校している。
アッ! 鳥だ
菜の花と鳥に出迎え
られ駅に到着する!
”令和”のヘッドマー
クも誇らしげな!
フラワ2000-3号
北条町行き
桜満開の万願寺川河川敷から桜の隙間を縫って撮影!
網引駅に到着する! フラワ2000-3号粟生行き(下)
≪ 田原駅 ≫
駅舎は平成22年に、埼玉県もの
つくり大学の学生がボランティ
ア労働奉仕で、地元の間伐材や
枕木を使用し製作にあたり、加
西市名産のブドウ栽培をイメー
ジしたパーゴラの待合所が特徴
的なこだわりの駅です。
≪ 法華口駅 ≫
大正4年に建てられた駅舎は、平成26年
4月25日に『国登録有形文化財』に登録
されました。 春に桜が満開になると、駅
舎・列車・桜をレンズにおさめようと鉄
道マニアが殺到します。
相対式ホーム2面2線の列車交換が可能な
駅で、列車は右側通行で進入する。
交換設備は2020年6月に完成し、上下線
とも新設されたホームの使用を開始する
とともに、従来のホームは利用者通路に
変更されて使用が停止された。
新設ホームを発車し、
趣のある旧ホームの前を
通過する!
フラワ2000-3号
粟生行き
駅舎の横に立っている三重塔は、法華
山一乗寺の国宝三重塔を高さ7mの模
型にして寄贈されたものです。
登録有形文化財の法華口駅は、名刹・
法華山一乗寺への最寄り駅であり、
徒歩で約1時間ほどで行くことができ
ます。
駅舎内では米粉と地元食
材を使った米粉パンの製
造・販売をしているパン
工房~Mon favori~
(モンファボリ)がにぎ
わっています。
店長は法華口駅のボラン
ティア駅長を兼務、ホー
ムに立って列車を出迎え
見送る姿を一目見ようと
各地からファンが訪れて
いたが、2017年10月を
もってボランティア駅長
を退任された。残念!!
≪ 播磨下里駅 ≫
大正4年に建てられた駅舎は、長・
法華口と共に2014年4月『国登録
有形文化財』に登録されました。
この播磨下里駅のボランティア駅長は
2名。 ひとりは、お絵描き会を開催
するお絵描き駅長、もうひとりは住職
さんで月に数回、駅舎内に「下里庵」
を開扉して、集まった人たちに人生
相談など、自由に意見交換できる場を
設けています。
ホームには約40tの石を使った
石庭があり、もっとも大きい
石には『歴史は古き下の里 見
守りつづける 善防の山』と刻
まれている。
満開の桜とチューリップの花に出迎えられ到着する!フラワ2000-3号
ホームの壁板内に収納されている
石仏・人形・色紙 など!
≪ 播磨下里 ~ 長 ≫
線路沿いの田畑の中に、ぽつんとたたずむ大歳神社の前
を往く! フラワ2000-3号(ねっぴー )
※ フラワ2000-3号(ねっぴー)
平成21年3月3日に三木鉄道より購入して翌年4月5日に
三木鉄道時代のカラーで営業運転を開始しました。
平成24年3月20日から新塗装での運転を開始、新塗装
は、緑とメタリックで側面・貫通扉には加西市のキャラ
クター「ねっぴー」と小野市の市花「ひまわり」のイラ
ストをラッピングしています。
≪ 長(おさ) 駅 ≫
大正4年に建てられた駅舎は、
平成26年4月25日に『国登
録有形文化財』に登録されま
した。
加工しやすい「長石(ちょうせき)」
の産地が近くにあり、かつては出
荷駅として繁栄を極めた駅でもあ
ります。
ホームには、長石で造られたモニ
ュメントが立てられています。
ボランティア駅長による
『駅ナカ婚活相談所』
コロナの影響で休止しているとか!
駅に到着する!
フラワ2000-2号(未来)
※ フラワ2000-2号(未来)
2001年富士重工宇都宮工場にて製造、同年8月30日に北条鉄道に搬入し9月1日より営業運転を開始した。
基本設計はフラワ2000-1形式と同じですが、座席配置はロングシートになっており、貸切専用列車として
も運行している。
≪ 播磨横田駅 ≫
田園風景の中にある駅は
春は八重桜が綺麗に咲き
誇り訪れた観光客を楽し
ませてくれます。
残念!
八重桜は未だ蕾みでした
2014年11月、駅舎兼ギャラ
リーが完成。駅舎内は寄付者
の絵画を展示したギャラリー
ともなっている。
また、ボランティア駅長によ
る「小さな図書館」も開設さ
れており、列車を待つ間、気
軽に絵画鑑賞ができますよ!
≪ 北条町駅 ≫
加西市の玄関口でもある北条町駅は
本社機能と検修庫、加西市観光案内
・物産品の販売を行っております。
駅窓口では鉄道グッズ、記念切符、
一日乗り放題切符などの販売と、
レンタサイクルの貸し出しを行って
います。
プラットホームは片側1面で、安全側線(留置線)には、運行されない
車両も停まっていて運行中の車両とのツーショットが撮影できます。
フラワ2000-1号(フラワー ) (左)
フラワ2000-2号(未来) (右)
※ フラワ2000-1号(フラワー )
富士重工宇都宮工場で1999年に製造、車体は18mと大型で標準的な
軽快気動車となっている。
車内はセミクロスシート配置で車椅子スペ
ースも確保、車体塗装はピンクとメタリックで、側面・貫通扉にはサ
ルビアの花をイメージしたイラストをラッピングしています。
検修庫へ繋がる安全側線
(留置線として利用)
に停車中!
フラワ2000-1号
(フラワー )