HOME >地図検索> 私鉄ローカル線 >② 2016年撮影(アジサイとのコラボ)>① 箱根登山鉄道
私鉄ローカル線
① 箱根登山鉄道
「箱根の山は天下の嶮」、かって交通の要害と言われた険しい山岳路に挑み、箱根の観光路線と
して全長8.9km、箱根湯本駅から強羅駅までの7駅を結ぶ日本で唯一の山岳登山鉄道です。
その間の標高差が約450mにもなり、路線は一般鉄道では最急の80‰の勾配、3ヵ所のスイッチ
バック、88ヵ所のカーブ(最小半径30mを含む)、13ヵ所のトンネルと約26ヵ所の鉄橋を渡り、
変化に富んだ魅力のある鉄道です。 ( 1978年 / 撮影 )
※2016年撮影(アジサイとのコラボ)写真は上段の②をクリック!
≪塔ノ沢駅≫
” モハ3形 115 ”・” モハ2形 111 ” の離合! ” モハ2形 111 ” ” モハ3形 114 ”
” モハ1形 103 ” ” モハ2形 111 ”
※ モハ1形(チキ1形)101~107号車
1919年の開業当時に7両が製造され、電装品と台車はアメリカ製で車体は日本車輌製造による木造車体である。
1950年に全車両について車体の鋼体化と複電圧化改造が行われ、同年に全車両がモハ1形に称号変更、番号は
元の番号に100を加算した。その後、1993年の3両編成化に伴い全車両が片側の運転台を撤去して2両固定編
成化。 2002年に2両が廃車された。
≪入生田車庫にて≫
小田原へ向かう ” モハ1形 104 ”(右)
箱根湯本へ向かう!小田急電車 (左)
小田原からの強羅行き ” モハ2形 108 ”(下)
※ 三線軌条(左)
小田急電車の登山鉄道路線乗り入れのため、小田原駅~箱根
湯本駅に、登山鉄道車両軸の標準軌条1.435mと小田急車軸
の狭軌条1.067mの異なる軌間差に対応するべく、片側レー
ルを共用しながら、もう片側に2本のレールを並べる三線軌
条方式を採っている。
尚、2006年、小田原駅~入生田駅間の三線軌条廃止。
≪箱根湯本駅にて≫
新宿からきたNSE車 3100形「あしがら」
箱根登山鉄道とコラボ! (右)
NSE車 3100形「あしがら」(左)
小田原線系統で箱根登山線へ乗り入れ、
「はこね」より停車駅の多い列車として
設定。1999年に廃止。
NSE車 3100形「あしがら」(左)
強羅行き ”モハ3形 115 ” (右)
≪大平台駅にて≫
強羅行き ” モハ2形 111 ”
※ モハ2形(チキ2形)108~112号車
1927年に3両が製造され、電装品と台車はスイス製で車体は日本車輌製造。番号は
チキ1形に続いてチキ8からチキ10とされた。1935年には保管されていた電装品と
台車を使用し、川崎車両の鋼製車体を架装したチキ111・チキ112が増備された。
1955年から1957年にかけて木造車体の車両については鋼体化が行われ、同時に
全車両ともモハ2形に揃えられた。1991年に2両が廃車。2017年にも1両が廃車
になった。
強羅行きと箱根湯本行きの到着!(左)
スイッチバックをしながら登る!(右)
” モハ3形 114 ”
※ 約半分が80‰の急勾配であるため、車輛には4種類のブレーキが備わり、直接車輪の回転を止める
「電気ブレーキ」「空気ブレーキ」「手動ブレーキ」に加え、カーボランダムという石を直接レール
面に押し付けて、車体を止める非常用の「カーボランダムブレーキ」で安全を保っている。
モハ1形 車内[ロングシート] (右)
モハ2形 車内[セミクロスシート](左)
” モハ3形 115 ”
急曲線の通過時における軋みやレールと車輪の摩耗を防止
するため、車輪とレールとの間に水を撒きながら走行しま
す。通常は油を塗り解決しますが、急勾配が連続するため
水を使った苦肉の策です。各車両とも車両の両端部に容量
360Lの水タンクを設け、運転士の操作によって水を車輪
の踏面に撒水する装置を装備している。片道1回の運行で
およそ50Lから80Lの水を消費するので、
主に両終端駅で
湧き水を給水している。
” モハ3形 115 ”・” モハ2形 112 ”
※ モハ3形(チキ3形)113~115号車
1935年に川崎車両で3両が製造され、電装品・台車も日本製で、当初より番号は
チキ113からチキ115となっている。1984年に2両が廃車、1997年に残る1両も
廃車となり全廃となった。