HOME > 地図検索 > 私鉄ローカル線 > SL田川線(S.49年撮影)< 平成筑豊鉄道
私鉄ローカル線
平 成 筑 豊 鉄 道
福岡県の筑豊地区でJR九州から継承した旧国鉄特定地方交通線の伊田線・糸田線・田川線の各線を
営業しているほか、2009年4月からは、北九州市からの委託で同市門司区にて特定目的鉄道として
門司港レトロ観光線(愛称:北九州銀行レトロライン)のトロッコ列車を運行している。
伊田線・糸田線・田川線は各線とも筑豊本線から筑豊炭田の産炭地に向けて分岐する支線を発祥と
し1両編成のディーゼルカー主体で運行される典型的なローカル線である。
鉄道名は当初いくつかの候補があったが、元号改正と会社発足のタイミングが合ったため、新しく
生まれ変わる鉄道として新元号の「平成」の文字が冠せられた。
今回、人気の「ゆっくり・おいしい・楽しい」がコンセプトのレストラン列車、直方駅から行橋駅
までの3時間20分の旅、「ことこと列車」乗車記 を掲載しています。
※ 今は懐かしい!田川線 油須原付近の補機付SL9600の力闘を掲載(昭和49年撮影)
≪ 直方 駅 ≫
2011年(平成23年)4月に駅舎が
改築された。駅舎建て替えと同時
に直方市によって整備された駅前
広場も、水戸岡鋭治の監修による
ものである。
福岡県直方市は、元大関"魁皇"の
出身地。駅前には魁皇の銅像が建
てられ、さらに福北ゆたか線の特
急列車には「かいおう」と名付け
られています!
JR九州の筑豊本線と、平成筑豊鉄
道の伊田線が乗り入れ、接続駅と
なっている。
JRは島式ホーム2面4線、平成筑
豊鉄道は頭端式ホーム1面2線を
有している。
平成筑豊鉄道の1・2番線ホーム
に停車中!
左から401号車・402号車
「ことこと列車」
406号車「なのはな号」
407号車「マクセル号」
「ことこと列車」乗車記
〔 直方駅 11:32 ⇒ 田川伊田駅 ⇒ 直方駅 ⇒ 金田駅 ⇒ 田川伊田駅 ⇒ 油須原駅 ⇒ 行橋駅 14:52 〕
ことこと列車は、レストラン列車に特化した車両として、400形401号車(1号車)、402号車(2号車)を改造。
デザインは、JR九州の「ななつ星in九州」など数々の観光列車を手がけたドーンデザイン研究所代表の水戸岡鋭治氏。
車体は深紅のメタリックで沿線の風景が映り込むよう、全つや鏡面磨きとし、天候によってさまざまな色合いを見せます。
〔 1号車 〕
テーブル席2人
掛け又は4人掛
けのボックス席
天井には、ドイ
ツ製ガラスを組
み込んだステン
ドグラス。
客室全長にわた
るステンドグラ
スは、国内では
ほかに例がない
とのこと!
〔 2号車 〕
テーブル席
ソファ席
座席の間仕切り
や窓枠には福岡
県の伝統工芸品
” 大川組子 ”
「ななつ星」や
「或る列車」と
いった豪華列車
にも用いられて
いる技術。
担当の女性がテーブルを回
り、「ことことBOX」の
9つの地元産食材について
説明してくれます。
「アジアのベストレストラン50」に選出された福岡市
「La Maison de la Nature Goh」を展開する人気の
料理人福山剛シェフが監修。地産地消にこだわったフレ
ンチコース料理が楽しめる!
「ことことBOX」
季節の野菜の
ムース
(左)
沿線食材の
ブイヤベース
(右)
和牛肉のロース
ト&焼カレー
(左)
枡パルフェ
(右)
≪ 金田 駅 ≫
トイレ休憩も兼ねて小
休止。
車両基地と平成筑豊鉄
道本社がある。同社の
中心的な駅伊田線と糸
田線との分岐駅のため、
乗務員がこの駅で交代
することが多い。
駅の外には「ことこと
列車」をデザインした
郵便ボックスと森鴎外
文学碑!
≪ 油須原 駅 ≫
筑豊地区でも山あいに位置し、九州最古の木造
駅舎である。窓枠を木にするなど、より開業当
時に近い姿に2022年改修された。
田川地区からの石炭を満載した重い列車には、
最後部に補助機関車をつけて上り坂を後押しし
ていましたが、油須原から先は下り坂となるた
め、補助機関車はここで切り離していました。
その関係で駅構内が広いのが特徴です。
※ 油須原付近の補機付SL9600の力闘/S.49撮影
ホームには、旧国鉄
時代の木製鳥居型駅
名標を復刻し設置!
「ことこと列車」と
木製鳥居型駅名標と
は良く映えますね!
広い駅構内で「ことこと列車」
と記念撮影!
下り線に408号車(ちくまる
号)直方行きが到着!
ノスタルジックな
雰囲気の油須原駅
正面。
駅舎内にギャラリー
が新設。赤村や平成
筑豊鉄道のイベント
情報、ポスターなど
を展示、地域情報や
写真展などの展示を
行う公開空間として
も利用されている。
≪ 行橋 駅 ≫
JR九州の日豊本線と平成
筑豊鉄道田川線の2路線が
乗り入れる。島式ホーム
2面4線と、切欠きホーム
の平成筑豊鉄道線のりば
(5番のりば)が設置される
高架駅。
駅前広場には C11型蒸
気機関車の第1動輪と
第2動輪が展示されて
います。
≪令和コスタ行橋駅≫
駅名は、隣接する複
合商業施設の名称で
ある「コスタ行橋」
令和改元以降に開業
する鉄道駅であり
「令和」を冠した。
駅舎はドーンデザイ
ン研究所の水戸岡鋭
治による設計。
待合室、ホームの床
及び壁の一部には、
筑豊地区木材協同組
合より資材提供を受
けた筑豊杉を使用。
出入口スロープの手
すりは京築ヒノキを
使用するなど、福岡
県産の木材を使った
駅舎が建設された。
駅を発着する!
412号車
更新の最終号車で、
開業時のカラーを引
き継いでいる。
≪ 犀川 駅 ≫
檜造りの未来的な駅舎。
駅舎の隣に樹齢400年
の檜を垂直にして飾っ
た、とんがり帽子のシ
ンボルタワーが建ち、
駅舎は駅名にちなんで
サイの形をしている。
屋内は図書コーナーや
喫茶店があり、「ユー
タウン犀川」の愛称で
地域社会交流の場とな
っています。
駅の改築に合わせて飾
られた「犀龍」と名づ
けられた根株。
樹齢450年の杉の木
で、この木にあやかっ
て犀川町の未来に夢と
希望を馳せて名づけら
れたとあります。
相対式ホーム2面2線を
有する列車行違い可能
駅。
駅舎は1番のりば側に
あり、上りと下りのホ
ームは構内踏切で結ば
れている。
駅を発着する!
412号車
&
407号車(マクセル号)
≪ 崎山 駅 ≫
駅の開業は戦後の1954年
(昭和29年)4月20日、信号
所としての開業、2年後に
旅客駅に昇格となった。
相対式ホーム2面2線を有す
る列車行違い可能駅。無人
駅で大変傷んだ古い木造駅
舎です。
≪ 崎山~源じいの森 ≫
崎山八幡神社参道の途
中にある鳥居の間を、
平成筑豊電鉄の田川線
が走る!!!
「撮り鉄」に有名な
撮影スポットである。
一の鳥居と二の鳥居
の間を走る!
410号車「つながる
号」行橋行き。
鳥居横の狛犬に見守
れながら往く!
408号車「ちくまる
号」直方行き (下)
≪ 源じいの森 駅 ≫
駅名は、付近にある
自然公園「源じいの
森」の名に由来。
単式ホーム1面1線
の無人駅で駅舎はな
い。
直方方面 (右)
行橋方面 (左)
源じいの森駅に到着し、
1895年に作られた九州最
古のトンネルで、国の登
録有形文化財に指定され
ている「石坂トンネル」
を潜り行橋へ向かう!
409号車「なのはな号」
≪ 赤 ~ 内田 ≫
福岡県田川郡赤村を走る内田
三連橋梁。地元で「みつあん
きょ」と呼ばれるレンガ造り
の3連アーチ橋で、明治28年
8月に竣工。国の登録有形文
化財に指定、経済産業省の
近代化産業遺産にも認定。
内田川の下流側(上の写真)は煉
瓦積み、上流側(左の写真)は切
石積みとなっている。煉瓦積み
のほうは、将来の複線化の際の
橋梁増設を考慮して煉瓦を交互
に突き出させた「げた歯構造」
と呼ばれる積み方である。
内田三連橋梁の案内板と近代化
産業遺産と書かれた石碑 (左)
内田三連橋梁(通称・みつあんきょう)を走る! 408号車 ちくまる号(右) 409号車 なのはな号(左)
≪ 勾金 駅 ≫
背後に見える山は、
香春岳(かわらだけ)
映画やドラマ化され
た小説の舞台にもな
った山である。
一の岳、二の岳、三
の岳からなり、一の
岳は石灰採掘によっ
て元の半分程度まで
削られている。
相対式ホーム2面2線
列車行違い可能な無
人駅で駅舎がある。
秋の夕日に照らされ
離合する!
410号車
「つながる号」(左)
411号車
「ちくまるLINEスタ
ンプ号」 (右)
≪ 糒(ほしい) 駅 ≫
相対式ホーム2面2線を
有する複線区間の無人
駅である。かつては平
屋の駅舎と待合室を同
じ屋根の下に設けてい
たが、移管後に駅舎と
駅舎上方の屋根は解体
撤去され、待合室のみ
残っている。
上りと下りのホームは
跨線橋で結ばれており、
銀杏の木が鮮やかであ
る。1978年(昭和43
年)の貨物廃止前まで
は石炭の積み出しが
盛んで、今でも広い構
内跡に面影を残す。
≪ 市場 ~ 中泉 ≫
後方に見えるのは鷹取山、福智山、赤牟田の辻
焼立山、牛斬山などが連なる「福智山系」。
最高峰福智山の標高は901mで、九州百名山に
選ばれています。
福知山系をバックに往く!
406号車「なのはな号」行橋行き (右)
412号車「開業時カラー」直方行き(左・下)
410号車「つながる号」行橋行き (右・下)